カフラー王のピラミッド(ギザ)

メンフィスとその墓地遺跡 - ギーザからダハシュールまでのピラミッド地帯

1979年登録 / 世界文化遺産

ギザにあるピラミッド群は、ナイル川西岸に紀元前2700年頃から紀元前1600年頃までに建造された。中でも、クフ王、カフラー王、メンカウラー王の三大ピラミッドはエジプト考古学上において非常に重要な建造物。

カフラー王のピラミッドは紀元前2530年ごろに築かれ、最も良い状態でピラミッド・コンプレックス(ピラミッド複合体)が残されている、最も美しいピラミッド。

カフラー王のピラミッドは、高さ136.5m (建設当時の高さは145.15m)、1辺の長さ210.5m、斜面勾配は53度あり、考古学者の間でも、これがどのようにして完成されたのかは未だ解明されていない。
石材は石灰岩で、現在頂上に花崗岩(御影石)の化粧石が残されているが、完成当時はアスワンから運ばれた赤色花崗岩で表面を覆っていた。

複合体は、ピラミッド、葬祭殿、参道、スフィンクス、スフィンクス神殿、河岸神殿から成り立っており、これが典型的なギザのピラミッドの姿となる。

カフラー王はクフ王の次男で、その後を継いだ第4王朝のファラオ。クフ王とほぼ同じ長さである25〜26年間もの治世を行い、エジプト全体を治めた大変力の強かったファラオで、カフラーとは「太陽神が現れる」という意味がある。

ピラミッド内部

クフ王のピラミッドの大回廊のような複雑な内部構造は無く、花崗岩で作られた石棺があるのみ。内部の壁は文字や装飾類は一切無い。ちなみに、内部はすべて盗掘されており、何一つ残されていなかった。


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