海外旅行のお金の準備と、お得な両替方法
海外旅行前に多くの方が悩むことといえば現地でのお金のこと。 ガイドブックやこういった旅行系サイトの一部では「海外旅行のお金の持ち方」とひとくくりで説明されている記事を目にしますが、海外旅行のスタイルや期間、行き先によって最良のお金の持ち方は変わるため、ひとくくりで説明できるものではありません。
では、海外旅行のスタイルや期間によってどうお金の持ち方を変えれば良いか、具体的にアドバイスしたいと思います。旅行会社でも教えてくれない、ガイドブックよりも詳細な海外旅行のお金・通貨の「完全ガイド」です。
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海外旅行のお金の準備と両替 いくら持っていくか? の計算方法
個人旅行では、宿泊、食事、移動など全て個人で支払うため、どの程度お金が必要か検討がつき計算しやすいのですが、ツアーの場合は、どこでどの程度のお金が必要なのかがわかりにくいため、「いくらお金を準備していこうか?」 と迷う人が多いのです。
そこで、お金をいくら準備したら良いかの計算方法をご紹介。参考にしてみて下さい。
お金をいくら準備していくか? 準備する現金の目安
準備する金額は、ツアーであるか個人旅行であるかで随分変わります。下記に、先進国へのツアーの場合を想定した、準備していきたい金額の目安をご案内します。
想定する内容:- 食事が付いている時の昼食時のドリンクはソフトドリンク1杯、夕食時はグラスワイン1杯又は、二人でハーフボトル1本を想定。
- 食事が付いていない日(自由食)の食事代は、庶民的なレストランで昼食代(ドリンク込み)は1500円、夕食代(ドリンク込み)は3500円で計算。
- お部屋のチップ(枕銭)は一人1泊150円として計算。
- 自由行動(1時間以上)の時のお茶代(カフェ+スイーツ)は700円。
- 雑費はポストカードやちょっとしたお土産、トイレチップ、立ち飲みのカフェなど、ちょっとした出費として考慮したお金。ブランド品や大きな買い物はクレジットカード払いにするため、準備する現金として計上しない。
チップ代150円×宿泊日数 + ミネラルウォーターのミニボトル代100円×旅行日数 + 昼食時のドリンク代300円×食事付きの回数 + 夕食時のドリンク代500円×食事付きの回数 + 昼食代1500円×自由食の回数 + 夕食代3500円×自由食の回数 + お茶代700円×自由行動の回数
= 最低限必要な現地通貨の現金 + 雑費1000円×旅行日数 + お土産代○○円
= 旅行前に準備しておきたい現地通貨の現金
上記の式で、海外旅行前に準備するべきお金を計算してみて下さい。
ちなみに発展途上国などのツアーで利用するレストランでのドリンク代や自由食での食事代(中レベルのレストラン)は、先進国の3分の2程度で計算し、庶民的な食堂などで食べる場合は昼食500円、夕食800円で計算してみて下さい。
団体ツアーのお金と両替について
海外旅行の団体ツアーでは通常ぎっしりと旅程が組まれているために、街中の銀行までお金を両替しに行く時間が無いのが普通です。
現地空港到着時の流れ:到着 → 入国 → 荷物受け取り → ツアー専用バスに即移動
先進国の場合、一般的にはこの流れで団体行動することになります。つまり、空港内の銀行で両替する時間がない事も多々あります。特に添乗員同行ツアーでは人数が多いためこの傾向が強く、全員が空港で両替を終えるのを待つ時間がないことが普通です。例えば、1組がお金を両替をするのに3分かかるとして、団体客が30人のうち20人が両替をするとして、両替窓口が2つだとしたら、全員が両替を終えるのに30分間もかかり、日本で両替を済ませてきた人にとっては大迷惑。そのため、空港ではお金を両替をさせない事が普通なのです(ヨーロッパは完全にこのケース)。
つまり、レートがどうこう言う前に、現地のお金を事前に(日本で)用意しなければ、いつどこでお金を両替出来るかわからないと思った方がいいでしょう。
ただし、日本で両替できない通貨である場合は、現地に着いてからお金を両替するしか方法がないため、必ず現地でお金を両替をする手段が講じられるので安心して下さい。
また、アジアでは空港到着時に出迎えスタッフやガイドさんが現金の両替パックを持ってきてくれることが多々あり、バスの中で両替してくれることが一般的。この辺りは行き先によっても異なるので、申込みされているツアーの旅行会社に聞いてみましょう。
個人旅行・バックパッカーの海外旅行でのお金の持ち方と準備
- 短期間の個人旅行の場合
- クレジットカードと現金というお金の持ち方が一番便利です。ただし、クレジットカードがあまり普及していない国であれば、現金と国際キャッシュカードを持っていくのがおすすめです。ツアーと違い、旅程は自分でアレンジできるので銀行に行ってお金を両替したり、ATMでお金を下すのも自由です。
- 長期間の個人旅行の場合
- クレジットカードと国際キャッシュカード、小額の現金という組み合わせが基本。
尚、ちょっとリッチな個人旅行でもバックパッカーの旅でも、準備する金額が違うだけで基本的な準備の仕方や持ち方は同じです。
その他、トラベラーズチェックを利用する場合に気を付けたいのが、国によっては銀行で換金できない事があるという点です。
例えば、中東やアジアの小都市の銀行では、トラベラーズチェックを見たことがない職員も珍しくなく、銀行自体が取り扱っていない事もあります。また、VISAやシティコープのトラベラーズチェックは換金できるのに、MasterCard のトラベラーズチェックは換金できない銀行もあります(中南米に多い)。
その他、国際キャッシュカードを使う場合は行く町のATM情報も確認しておくとよいでしょう。大都市であれば調べる必要もないですが、発展途上国の小さな町や村ではATMが無いことも珍しくはありません。そのような場合は当面の旅費を大都市のATMで下しておくなど、お金の対策を講じましょう。
どの通貨に、どこでお金を両替するか?
海外旅行で使うお金は、当たり前ですが行かれる国の通貨に両替して下さい。
また、日本円から直接その国の通貨に両替することが基本。
例えば、どこの国に行くにも「アメリカドルに両替した方がいいですか?」という質問が時々ありますが、例えばタイに行く場合、日本円からバーツに両替すれば両替手数料は1回だけで済みますが、ドルからバーツに両替するとなると、日本円→ドル→バーツという具合に両替することになるので、両替手数料を2回も払うことになり、1回分の手数料を損します。
しかし例外もあります。例えばロシアの通貨ルーブルですが、日本円→ルーブルの両替レートがあまりにも悪いため、日本でドル、又はユーロの現金に両替をしておき、両替をしたドル又はユーロをロシアでルーブルに両替した方がお得という珍しい例もあります。
更に、日本円を両替するのが極めて難しい国もあります。例えば、筆者が経験した国を例に挙げると、シリア、ヨルダン、パキスタン、イラン、中南米では、日本円を受け付けていない銀行がほとんどでした。このような国々に行かれる方は、アメリカドルの現金 で持っていって下さい。また、小額紙幣を多めに準備しておきましょう。
お金を両替する場所
基本的にアメリカドルとカナダドル、ユーロは日本で両替をした方がお得なので、日本でお金を両替される事をおすすめします。
その他の通貨の両替は日本ではなく現地で両替するのが最もお得です。基本的に現地の街中にある銀行が一番レートが良いです。
尚、空港内の銀行や両替所は両替レートが悪いことが多いので、初日に必要な最低額程度の両替に留めておいた方がいいでしょう。
ただ、銀行で両替するなら両替レートがほぼ同じで時間を気にせずどこでも自由に現地通貨を引き出せる国際キャッシュカードの利用が最も便利なのでおすすめです。
その他、団体ツアーでは時間の関係でホテルでお金を両替をする事があります。
結論から言えば、ホテルのレートは悪い事が一般的。ただ、ホテルによっては銀行とたいして変わらない良心的なレートを設定しているホテルもあり、エジプトのように5つ星ホテルの中に銀行が入っていることもある。レートを考えずに利便性で考えれば、ホテルでのお金の両替は非常に有効と言えます。
次のページでは、海外旅行で役立つおすすめクレジットカードの利便性についてご案内します。