海外旅行へ行く度に、どうやってスーツケースやキャリーバッグに荷物を詰めようかと、パッキング方法で悩んでいませんか? 海外旅行前の準備で知っておきたいパッキングのコツや裏技、注意点をご紹介します。
その他、洋服の必要枚数も最低限に抑える方法や機内に持ち込んだ方が良い物、ワインをスーツケースに入れる方法などをご紹介します。
メニュー
スーツケースのパッキングの基本とコツ・注意点など
- 貴重品(パスポート、現金、航空券、貴金属)や精密機器(カメラ、ノートパソコン、ポータブルゲーム機器、電子辞書など)、機内で服用する薬は、必ず手荷物で機内持ち込みにする。 絶対にスーツケースへ入れないこと。
- 「○○があれば便利かも」と思うものは、使わないことが多いため持って行かない。確実に使う物だけを厳選する。
- 洋服と下着、洗面用具、小物は収納ケースなどを使って分類する。
- 洋服はたたまずに広げてカバンに入れて、中でたたむと省スペースで収納できる。セーターなどかさ張る物が多い場合は圧縮袋を使う。
- 出発時、お土産用のスペースを必ず確保しておく。
- 振動や衝撃に弱い目覚まし時計や電気シェーバーなどの電子機器(カメラやノートパソコンなどの精密機器は除く)は、洋服やタオルで十分に包んで、カバンの中央に配置する。
- ガラスや陶器など割れやすいものは必ず梱包をして手荷物にすること。間違ってもスーツケースに入れない。
- 人が上に乗らなければスーツケースのふたが閉まらないほど、荷物をパンパンに詰め込まないこと。スーツケースはもちろん、中の荷物も壊れる率が高くなる。
- 極端に乗り継ぎ時間が少ない、又はロストバゲージが多い空港での乗り継ぎがある場合、荷物が数日遅れて到着することも予想されるので、その場合は下着類など一泊分の荷物と、2〜3日以内に使う予定がある持ち物も機内持ち込みすると安心。
- 持っていく荷物を厳選しよう
海外旅行に不慣れだと、「○○があれば便利かもしれない」と、いろいろと考えがちですが、それは憶測であって確信ではありません。また、憶測で準備していく物は使わないことが多いのです。現地での予定や目的などを考え、「本当にそれを使うのか?」を考えてみてください。論理的に考えて、明らかに「○○をするために絶対に必要」と、明確に使用する場面が想像できなければ、持っていくのはやめましょう。
旅行経験を重ねていくと、「便利かもしれない」ではなく、「これを持っていて便利だった」という確信に変わっていくので、それらの経験を次回の海外旅行に役立てるようにすると良いと思います。- 機内持ち込みする荷物
特に、薬、メガネやコンタクトなど、自分に合ったものを現地で購入するのが困難なものは、機内持ち込みにすると安心です。特に乗り継ぎがある場合は荷物の紛失や到着遅れの可能性があるため、必ず機内持ち込みにすること。また、機内で飲む薬なども分けておく。
その他、乗り継ぎの航空券を持っている場合、必ず乗り継ぎの航空券も手荷物にすること。うっかりスーツケースに入れてしまうと、正規料金で再度購入、最悪飛行機に乗ることが出来ないことも。ちなみに、現金やクレジットカード、貴金属などの貴重品は飛行機に預ける荷物に入れてはいけない決まりになっており、万が一荷物が紛失したり、抜き取られていた場合でも保障されないので、必ず手荷物にすること。スーツケースに入れてはいけません。
このように、機内持ち込みの荷物は事前に分けてからパッキングするとよいでしょう。化粧品、液体類の機内持ち込みについて
液体類(ジェルやクリーム、ムースも含む)は規則上そのまま機内に持ち込むことが出来ないため、特に女性は気になるところだと思いますが、一定の条件をクリアすれば問題なく化粧品を機内に持ち込むことが出来ます。その条件は以下のとおり。- 全ての液体物は、100ml 以下の容器に入れる。 容器はボトルでもチューブでも可。ただし、100mlを超える容器に100ml 以下の液体物が入っている場合でも不可。
- それらの容器を容量1リットル以下のジッパー付きの透明プラスチック袋に余裕をもって入れること。
- 1人1袋のみ持込み可能。
- ジッパー付き透明プラスチック袋は、各自で出発前に準備すること。
機内に液体を持ち込むための透明バッグとボトルの機内持込セット。これさえあれば、化粧水や乳液なども機内に持ち込め、普段の持ち歩きにも便利です。
内容: スプレー50ml、ポンプ20ml、ワンタッチ30ml、クリームケース13g、ロート、スパチュラ、スポイト。例外的に機内持ち込み出来る液体物
フライト中に必要とされる医薬品や離乳食などは、上記で案内しているジッパー付きの透明プラスチック袋に入れることなく、機内に持ち込むことが出来ます。また、コンタクトレンズの洗浄液や保存液も医薬品として扱うため、ジッパー付きの透明プラスチック袋に入れる必要はありません。
医薬品や離乳食を機内持ち込みする際は、保安検査場にて提示してください。その際、液体の医薬品の場合は、処方箋の写しや病名等がわかる医師の診断書などの提示を求められることがあります。医薬品や離乳食を機内持ち込みする場合は、すぐに提示できるよう、バラバラにせずまとめて分けておきましょう。大きなボトルの場合、国によって検査員の判断が異なるため、500ml以下のボトルまでにしておくのが無難です。
- 洋服と下着、洗面用具、小物は収納ケースで分類しよう
- 無駄なく綺麗に、洋服にもしわが付かないパッキングをするコツは、大きく分けて
1.お洒落着 2.下着 3.洗面用具 4.小物 といった具合で収納ケースで分類してパッキング収納することです。
ちなみに、お洒落着以外の普通の洋服は、わざわざ収納ケースで分ける必要はありません。このように分類して、それぞれ収納ケースに入れてパッキングしておけば、ホテルで荷物を出し入れする時も整理がしやすく、お部屋の床一面にお店を広げることもなくなります。さらに、ぐちゃぐちゃにならず、まとまって収納できるので、中の荷物が動きづらく、洋服などしわになりにくいです。
もう一つ、荷物のパッキングで役立つ裏技があります。
お洒落着以外の洋服は、たたまずに広げてスーツケースに入れて、中で “スーツケースの大きさに合わせてたたむ” のです。こうすることで、たたんで入れるよりかさ張らないので、より多くの洋服を詰めることが出来ます。
ただし、シャツ類などしわになりやすいものは、たたむ、又はロール状に丸めて収納ケースにしまうパッキング方法が良いです。 - セーターやブランケットなどの収納は圧縮袋が便利
冬など寒い時期に旅行をすると、どうしてもセーターやマフラーなどかさ張るものが多くなってしまい、簡単にスーツケースはパンパンになります。
こんな時のパッキングには、圧縮袋が威力を発揮します!
また、圧縮袋はとても丈夫で湿気にも強いので、衣類の保護にも役立ちます。まれに、飛行中の外気温と地上の気温の温度差と湿気のために、スーツケースの中が濡れてしまうことがありますが、こんな場合でも安心です。
圧縮袋を使えば驚くほどペシャンコに潰れ、袋から出せばすぐに元通り。簡単にスペースを確保できます。
なので、かさ張るセーター以外にも、お洒落着や絶対に濡れては困る洋服の収納にも役立ち、パッキングの強い味方です。 右上でおすすめする圧縮袋を紹介しているので、ご参考まで。- 行きは必ずお土産用のスペースを空けておく
- 帰国時はお土産などで、必ず荷物が増えているものです。そのため、出発時スーツケースに隙間がないほど荷物が詰まっていては、帰国時のパッキングで困ることに。
そこでおすすめなのが、お土産などは別に用意する折りたたみ式のバッグに入れて、手荷物にする方法。これならさほどスペースを空けておく必要がない、便利な方法です。
使わない時は小さく折りたたんでスーツケースやキャリーケースに入れておき、使う時に広げるとボストンバックに早変わりする便利なカバン。
サイズ:
折りたためばペシャンコのコンパクト・460gの超軽量! お土産などたくさん詰めることができ、丈夫で汚れにも強く、デザイン豊富でオシャレ!
海外・国内旅行におすすめの実用的な人気商品です。
折り畳み時: 縦23cm×横26cm×厚さ4.5cm
使用時: 縦35cm×横56cm×マチ24cm - ガラスや陶器など割れやすいものをパッキングする方法
ガラスや陶器など割れやすいもののパッキングですが、基本的に手荷物で持つようにしましょう。間違ってもスーツケースには入れないように。
ただ、どうしてもスーツケースに入れなければいけないことになってしまったら、カバンの中央に配置しないことです。出来るだけ端っこの方に配置しましょう。
詳しくは下記でご紹介します。
ワインをスーツケースやキャリーバッグへ収納する方法
町で購入したワインは機内手荷物として持ち込みが出来なくなってしまったため、どうしてもスーツケースヤキャリーバッグなどに入れなくてはいけない。
そこで、ワインなど割れやすい物をパッキングする際に、誰もがやるのがタオルでぐるぐる巻きにする方法。これで大丈夫だと思っている方がいらっしゃいますが、勘違いしている方が凄く多いです! クッション素材で巻けば確かに衝撃から守ることはできますが、潰される力、つまり圧力から守ることはできないのです。圧力がかかればガラスや陶器は簡単に割れます。
ワインボトルなどのガラスは薄いため、衝撃はもちろん圧力にも弱く、飛行機へ荷物を積み込む際は、重い荷物を積み上げていくため下の荷物にはかなりの圧力がかかります。
例えば、スーツケースを閉めた状態で中央を手のひらで押してみて下さい。人の力でも簡単にへこみます。つまり、中央は最も圧力がかかりやすく、そこにワインが入っていたら、タオルなどでぐるぐる巻きにしていても、上からの圧力で割れてしまうのです。
そこで、ワインの収納は以下のようにして下さい。
ワインなどボトルのパッキング方法
- ワインボトルをタオルや洋服で5cm程度の厚さで巻き、スーツケースの端っこに配置。出来れば、ワインボトルとスーツケースの縁の間にタオルなどを詰め、横からの衝撃に備える。万一割れてしまったときのことを考え、ワインをビニール袋で3重ぐらいに密封して、洋服などで巻くと安心。
- ワインボトルの底部分にも、衝撃対策を施す。
- スーツケースの中央部分には、できるだけ硬くて潰れにくいものを配置し、中央部分は盛り上げるような感じで荷物を詰めていく。 ただし、人が上から乗らないとふたが閉まらないほど、パンパンにしないこと。
- ワインボトルの上には洋服やタオルなど、柔らかいもので積み上げていく。
- スーツケースの中に空間があると、せっかく配置したワインなどが動いてしまうので、なるべく隙間を作らずにピッタリと(ギッシリではない)と詰め込む。その際に詰める物として、タオルや下着などが便利。
写真では見やすいようワインはぐるぐる巻きにしていないが、ワインとキャリーバッグの縁の間にゴム製のビーチサンダルを配置し、横と底部からの衝撃からワインボトルを守っている。
ポイントは、いかに圧力がかからない“空間”を作り、横や底からの衝撃に備えるか。中央には潰れにくい硬い物を高く積むようにパッキングする。確実なことは言えませんが、中でワインが動いてしまうことを考えると、スーツケースへの収納は2本に留めておいた方がいいと思います。
バックパックのパッキング術
バックパックのパッキングの場合スーツケースやキャリーバッグとは違い、背負うことを考えてパッキングする必要があります。
バックパックへの荷物の入れ方だけで、より楽に背負うことが出来るようになり、体の負担が軽減します。
まず、一番理想的なパッキング術は下の図のように、大きく分けて4つの部分でそれぞれ重さの異なる荷物を詰めていくパッキング方法です。
- この部分がバックパックの重心(点)になります。持って行く荷物の中で一番重たいものをここに集めます。
- 比較的重い荷物を詰めます。 また、底の部分は荷物を降ろす際に最も衝撃と重さが加わる部分なので、壊れやすい物は上の方に配置するように。
- 比較的軽い荷物をパッキングしましょう。
- 肩よりも上の部分には、極力重たい荷物は詰めないようにしましょう。ただし、ガラスや陶器など割れやすいものはこの部分が安心です。
バックパックについては、バックパックの選び方と旅行におすすめのバックパック も合わせてご覧ください。