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カッパドキアはトルコ中央、アナトリア高原の東南部に位置し、大変古い歴史を持つ。
新石器時代から始まり、ヒッタイト、ペルシャ、ヘレニズム、古代ローマ、ビザンチン、セルジューク、オスマン帝国など、それぞれの時代で常に重要な地であった。
カッパドキアは6000万年前の火山噴火によって降り積もった火山灰や玄武岩が凝灰岩となって堆積。その厚さは100mにも及ぶ。これが風雨の浸食によって柔らかい部分だけが削られて硬い部分が残ったため、無数の奇岩が連なる奇妙な地形となっているが、この凝灰岩は柔らかく削りやすいため、カッパドキアの人々は紀元前から、岩盤を掘り抜いて住居として利用していたと考えられている。
3世紀半ば、ローマ帝国による宗教弾圧を逃れるためにキリスト教がローマの目が届きにくいこの地へやって来た。4世紀頃からキリスト教の修道士が身を隠すように洞穴の中で生活を始め、岩山をくり抜いて無数の修道院や教会堂を築いていった。
8世紀にはイスラム教徒の迫害を逃れるため、地下都市や岩窟の中で隠れ住むようになる。ギョレメには約30の岩窟教会があり、カッパドキアで確認されたものだけで36の地下都市が存在する。
そして、最下層の空間は十字の形に掘られた教会があり、この地下都市には1万5000人が暮らしていたという。
10〜12世紀には優れた壁画が描かれ、カッパドキアは文化的な最盛期を迎える。
洞窟教会には、光が差し込まないため、当時のフレスコ画がそのまま残っており、当時の色は鮮明。これらは、フレスコ画が主流であったヨーロッパでも見ることが出来ないほどの、大変保存状態が良いものだ。特に、ギョレメ野外博物館にあるカランルク・キリセ(暗闇の教会 11世紀)の壁面に描かれたフレスコ画は大変素晴らしい。
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