アフェア神殿

アテネ近郊のピレウス港より南西約30qに位置するエギナ島はピスタチオの産地として有名。
紀元前10〜7世紀頃は地中海貿易の中心地であった島で、アテネと勢力争いが絶えなかった歴史を持つ。

エギナ島の最大の見どころはアフェア神殿。

紀元前5世紀に建てられた大変美しいドリス式神殿で、ギリシャにある神殿の中でも最も保存状態が良い神殿のひとつ。 当時は32本の柱で構成されていたが、現在残っているのは24本。

アフェア神殿の特徴は2階建てであること。ギリシャの神殿建築では非常に稀なスタイルである。
その他の特徴としては、エギナ島で産出された石灰岩で建てられていることが挙げられる。

アフェア神殿は紀元前3世紀の終わりには使われなくなり、13世紀の発見時には礼拝堂として使用されていた。 その後の18世紀の調査では、アフェア神殿から見事なアテナ神像が見つかったことから、アテナ女神に捧げられた神殿と考えられていた。

しかし、1901年に発見された碑文により、アフェアに捧げられた神殿であることが判明。

アフェアとはエギナ島の女神で、「目に見えない、姿を消す」という意味がある。 ギリシャ神話によれば、女神はこの島で姿を消したということになっている。

尚、神殿からの出土品はエギナ島の博物館に展示されている。

エギナ島のアフェア神殿の写真